病理検査の結果

この頃のマウさんのご様子

食欲不振は廃絶レベルになっていました。
自力ではもはや食事をとることがなく、スープ状の餌も興味を示さなくなりました。
不思議と、餌を床に置かずに顔の高さまで上げると少し舐めることがありました。
飲み水も器に少し顔を近付け、距離感がないのか感覚がないのか、いったん鼻や顎を近付けて、顎を濡らしてなんとか飲むことができる状態。普段の舌でのすくい飲みが出来ない状態になっていました。
行動はかなり少なくなり、普段の寝床(下僕のベッド)に乗り移る体力がないのか、床の猫用ベッドで過ごすことが多くなりました。
鳴くこともほぼなくなり、動物病院に連れていくときさえ、不安そうにか細く呼気を荒くするだけでした。
また、いつもは気持ちよさそうにする顎の下や耳の根本、額などを撫でても嫌がるようになっていました。

マウさん専用ベッドと不機嫌なマウさん

病理検査の結果

開腹手術の翌日、マウさんを迎えに行き、お薬を貰って帰宅しました。
お腹は大きく開かれ、痛々しい限りですが、気にする様子もないのか気にするだけの体力がないのか、エリザベスカラーは不要な状態でした。

お腹が大きく切り開かれています

ただ、貰った錠剤を上手く飲ませることができないので、毎日30分ほど格闘していました。
通常、猫は両顎の付け根あたりを押さえて上を向かせると少し口が開くのですが、マウさんは体力がないこの状態でも首をブンブン振りながら口を閉じ続けました。
ここ最近の強制給餌もストレスになっていたのだと思います。

この間、猫のリンパ腫について色々調べ、明るくはない情報にかなり気分は沈んでいました。

リンパ腫は大まかに「低分化型」「高分化型」があり、細胞分化が低い低分化型が「高悪性」、分化が済んでいる高分化型が「低悪性」となっていました。
高分化であれば抗がん剤は効きにくいようですが増殖しにくいので予後が期待できます。
低分化では抗がん剤が効いても増殖が速いので再発リスクが高いようです。

せめて「高分化型」であってほしい…そう願っていました。
しかし、結果は想定の斜め上でした。

上皮細胞由来の未分化癌

約1週間後に出た結果がそれでした。
未分化癌は分化前の細胞のため、増殖スピードが低分化の比ではありません。
もっとも予後が悪い癌でした。